Category Archives: ミックスダウン入門講座

コンプレッサーの種類を聴き比べ

ミックスダウンには欠かせないコンプレッサー
スレッショルドやレシオなどは、操作していくうちに役割を覚えたと思いますがコンプの種類について意識したことはありますか?

実はコンプには大まかに分けて、

  • 真空管方式
  • 光学式(Optical)
  • FET 方式
  • VCA方式(電圧制御型

の4つがあります。 それぞれに個性があり様々なシーンで得意不得意があります。これらの特徴を知って、ミックスにさらに磨きをかけましょう

実際に音源を用意して聴き比べてみます
生ドラムをマイク取りした物のマスターに4種類のコンプを掛けてみます。

それぞれ5dbほどリダクションされるように設定しました
元の音源がこちらです

元の音源

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コンプの使い方 スネアにかけてみる

以前コンプのパラメーターの説明をしましたが、今回は実際に録音したスネアに使い、その効果と実際のパラメーターを検証してみましょう。

コンプレッサーの基本

コンプレッサーの基本的な使い方は、大きな音を小さくするというものですが、使い方によりアタックを強調する、全体の音圧をあげるなど、積極的に音色を変えていくという使い方ができます。

コンプレッサーの使い方1 音量を揃える

まずは、用意した録ったままのスネアの音を聴いてみてください。

ロック系の音で、叩き方にムラがあるように聞こえますね。
まずは、音量のピークを揃えるために、薄くコンプをかけてみましょう。

スクリーンショット 2016-06-29 13.59.57

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ミックスダウン入門講座 バランスの取り方と音量調整の順番

ミックスダウンでは、ある程度EQやコンプで楽器の音を決めたら、音量の調整をしていきます。

一般的には

1.バスドラム、ベース
2.他のドラム
3.リズム楽器(パーカッションやタンバリンなど)
4.ピアノ、キーボード、ギターなどのコードを作る楽器
5.メインボーカルやメロディー
6.コーラス

の順番で進めることが多いです。

バスドラム、ベースの低音楽器から始める理由は低音が曲のノリを作るのと、音量を大きく出すので、クリップ(音が割れる)を防ぐために、ある程度の音量を決めてしまうためです。

バスドラム、ベースでマスターのメーターが黄色に入らない程度に上げておくと、他の楽器をのせた時に丁度良い音量になると思います。

低音、高音の量感のバランス

音量、音質のバランスはピラミッドを意識してミックスすると分かりやすいと思います。

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リズム、コードの上にメロディーを乗せるイメージです。
音量だけでなく、イコライジングでメロディーのたちやすい音作りをすることも大切です。

ミックスダウンをする環境

ミックスダウンをする前に、最低限の環境を整えましょう
ヘッドフォンだけでやり切ることも可能ですが、できれば自分に合うモニタースピーカーを探すことをオススメします。

モニタリング環境を整える

高価なモニタースピーカーを購入できるのならしてもいいですが、まずは家庭用のスピーカーとそこそこ良いヘッドフォンがあれば大丈夫です。

ヘッドフォンはもう何年もレコーディング、テレビ業界で主流のSONY MDR-CD900STでもあれば間違いないと思います。

モニタースピーカーはなくとも、ヘッドフォンは、レコーディング時に正確な音を確認するために必要なので購入しておきましょう。

お気に入りの音源を聞き込んでスピーカーの特性を把握する

モニタースピーカーは家庭用でもいいと書きましたが、そのスピーカーの癖は把握しましょう。
お気に入りのCDをモニターに使うスピーカーや、カーステレオ、手持ちのイヤフォン、違う家庭用オーディオなどなど

とにかくいろんな種類のスピーカー、イヤフォン、ヘッドフォンで1枚のCDを聞いて、モニター用のスピーカーでどのような音質なら他のスピーカーで聞けばこれくらいに聞こえるというのを把握しましょう。

 

人間の耳の特徴

人間の耳は様々な特徴を持っています。
DTMでミックスダウンをする時にも邪魔になったり、面白いミックスができる特徴を持っています。 ここではDTMをする上で知っておく方がいい人間の耳の特性を解説します。

人間が聞き取れる音程

人間は、20Hzから20kHzまでの音を聞き取れると言われています。
周波数は、音とは?のページで解説しています

20Hzが低い音、20kHz(20000Hz)が高い音です。
ですが、これは歳を取るとともに、高音から聞こえなくなっていきます。

マスキング効果とは

マスキングとは、他の音によって聞きたい音が聞き取れなくなる現象です。
音楽で言えば、ボーカルが十分聞こえていたのに、ギターを上げると聞こえなくなった。よくあることですが、これはギターのデーターがなくなった訳でなくて人間の耳が認識できない状態です。

マスキングは、ほぼ低音が高音に影響します。
例えば、ギターとベースを同じ音量で鳴らした場合、ベースの方が低音なのでギターがマスクされます。

ミックスダウンでは、いらない周波数の音を削ってマスキングが起こりづらくします。

カクテルパーティー効果とは

喫茶店や居酒屋など、騒がしい場所でも自分の興味のある話がふと耳に入ってくることがあると思います。 これを「カクテルパーティー効果」と呼びます。

人間は耳に入ってくる音を全て平等に扱ってる訳でなく、興味のある情報を集中して取り込んでいます。
なので、DTMで例えば、ボーカルを曲に流しこんでその日はよくても後日きくとボーカルが小さくてよく聞こえないことなどが良くあります。

意識するだけで音の聞こえ方は違うので、ミックスダウン中は常に他の音にも気を配りましょう。

音ってなんだろう? 音の三大要素、波形の見方

音の三大要素とは

ミックスダウンをする前に、いつも無意識に聞いている音について少し勉強しておきましょう。

世の中には数えきれないほどの音が存在していますが、「音圧」「音程」「音色」という3つの要素が合わさって、人間は音を聞き分けています。これを「音の三大要素」といいます。

音圧は音の大きい、小さいという音量のことです。これは説明する必要もないと思います。

音程は高い、低い 音の高低差です。 ピアノで言えば左手側ほど低い音、右手側ほど高い音です。

音色は音程が同じでも音の種類が違うということです。 同じドの音をギターとピアノで弾いてもしっかり違う音として聞き分けることができます。

DTMの波形とは

音の三大要素は波形という波の形で表すことができます。

スクリーンショット 2014-01-22 21.50.35上の画像はピアノの、ドの音を拡大表示したものです。
縦軸の振れ幅が音量です。
横軸の山から山の幅を波長といい、この間隔がせまいほど音程が高く、広いほど低い音になります。
波形の形が音色を作ります。

上の画像は、ピアノの鍵盤を一つだけ弾いた波形なのでシンプルですが、音楽など、全部のオーディオが入れば入るほど複雑な形になっていきます。

ゲートの使い方

ノイズゲートは設定した音量以下の音をカットするダイナミクス系エフェクトです。
アンプのノイズなどのカットに使う人もいますが、これはオートメーションで下げればいいです。
なので、どういう場面で使うかというと、ドラムなどの打楽器でアタックを強調したり、マイクを複数使った時のカブリを軽減するために使います。

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ゲートのパラメーター

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Threshold(スレッショルド)
ゲートを刺したトラックの音量のゲートを開く(音が出る)レベルを調整するのがスレッショルドです。
ドラムをマイクでとって、他のかぶりの音を取りたい場合、バスドラムを踏んだら開くレベルに調整します。

Attack Time(アタックタイム)
原音がスレッショルドに達して、ゲートが開ききるまでの時間を調整します。
アタックを強調する音作りをする場合早めに、丸い音にしたい場合遅くします。
早くしすぎるとバツっ!と嫌な音が入るので注意が必要です。

HoldTime(ホールドタイム)
ゲートが開いて、アタックタイムを経過した後、ゲートをどれだけの時間空けっぱなしにするか設定します。
テンポが早い曲の場合この機能がないと音がうねって聞こえる場合があります。

ReleaseTime(リリースタイム)
原音が再びスレッショルド以下の音量になったときにどれだけの時間をかけてゲートを閉めるかを設定します。
よくある使い方は生撮りしたタムやバスドラムに嫌な余韻が残っている場合、この時間を早めに設定して余韻をカットするのに使います。

ミックスダウン講座 ディレイの使い方

ディレイは、やまびこのように、音を遅らせる効果をもつエフェクトです。
ギターやボーカルによく使われ、リバーブと同じように音に奥行き感や響き感を出してくれます。

下の動画は僕の好きなACIDMANですが、イントロのディレイが特徴的です。

この動画はギターですが、ボーカルの一部にかけ歌詞を強調する使い方もよくあります。

ディレイのパラメーター
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ではよく使うディレイのパラメーターを見ていきましょう。

DelayTime(ディレイタイム)
ディレイタイムは原音に対して、どれだけの時間遅らせるかを設定するパラメーターです。
機種によっては曲のビートに合わせ、4部音譜や8部音譜で自動で合わせてくれる機能があります。
例えばLogic付属の Stereo Delayなら Beat Syncにチェックを入れて
Grooveの下の音譜を選択すれば、そのリズムに合ったタイムを自動で設定してくれます。
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FeedBack(フィードバック)
フィードバックは、設定したディレイをどれだけ繰り返すかです。 この値をあまり長くするとハウリングが起きる場合があります。

Mix(ミックス)
ミックスは元の音量に対してディレイの音はどれだけにするかです。これは曲に合わしてが基本です。
ディレイ用のトラックを作る場合は100%で出しておいてフェーダーで下げる方がいい場合が多いです。

モノラルディレイとステレオディレイ

DTMソフトにはよく、モノラルディレイとステレオディレイが入っています。
モノラルディレイが基本ですが、元々モノラルの音源に、ステレオディレイをかけてLR違うディレイタイムに設定すれば独特の浮遊感を作れます。 シンセなどに使うと効果的です。

ディレイのパラメーターは少ないので積極的に触ってベストな設定を探しましょう。

ミックスダウン講座 コンプレッサーの使い方

コンプレッサーの役割

DTMでコンプと言えば、音量を上げるために必要と良く言われますが、これは半分嘘で半分正解です。
コンプレッサーの本来の役割は大きい音を小さくすることです。

音を大きくすれば割れてしまいますが、大きな音を小さくすれば全体の音量を上げることができます。
なので、コンプレッサーで大きな音を押さえ、全体の音量を上げることで音圧が上がります。
また、設定次第でアタックを強調するような音色にしたり、全体に張り付いてくるような音にすることもできます。

コンプレッサーのパラメーター

スクリーンショット 2014-01-19 20.16.09まず、コンプの設定でよく使うパラメーターの説明をします。
画像はLogic Pro付属のコンプですが基本設定はどのプラグインでも同じです。

Threshold(スレッショルド)
コンプを刺したトラックの音量がどのレベルになれば圧縮を始めるかを設定します。 画像ではトラックの音量が-27dbを超えれば圧縮が始まります。
実際に何dbに設定するかのような決まりはないし、トラックの音量によって設定はかわります。 メーターの振れ方を参考に設定していきましょう。

Ratio(レシオ)
レシオはスレッショルドを超えた音量をどれだけ圧縮するかです。
例えば2:1なら音量を2分の1に、4:1なら4分の1にします。
コンプのパラメーターの中でもかなり大事な所だと思います。

基本的にボーカルなど、ダイナミックレンジ(音の大小の幅)などの表現が大事な物はレシオを低めに、ベースやドラムなど常に安定的に鳴ってほしいものには少し高めに設定します。

Attack(アタック)
アタックは元の音がスレッショルドを超えて、レシオで設定した値まで圧縮するのにかける時間です。

アタックは音のヌケに深く関わってきます。
スレッショルドとレシオが同じなら、アタックが長い方が尖った音(抜ける音)短くすれば丸い音になります。
アタックのパラメーターはかなり音の印象を変える効果があります。

Release(リリース)
リリースは元の音がコンプがかかってから、再びスレッショルドを下回った時に、圧縮を解除するまでの時間です。
コンプがいきなり解除されると不自然に聞こえる場合があり、これを防ぐためのパラメーターです。
ですが、これを長くしすぎると音の抑揚が減ってしまいます。
あまり重要視されませんが、重要なパラメーターです。

コンプのプラグインによっては自動でリリースタイムを設定してくれるものもあります。

コンプのパラメーターまとめ

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上の画像はスレッショルドとレシオの関係を表したものです。
入力レベルが、スレッショルドを超えた時に圧縮する量がレシオ、
レシオで設定した値に達するまでの時間がアタックタイム
入力レベルがスレッショルドを下回った時に圧縮を解除するまでの時間がリリースタイムです。

 

リバーブの使い方

リバーブは音に残響効果をつける空間系のエフェクトです。
元の音に対して響きを加える目的で使用します。
使い方次第でツヤがでたり、雰囲気をがらりと変えることができます。

ミックスダウンでは必ず使うので、使い方を是非覚えておいてください。
ここでは、楽器ごとの設定は置いておいて、基本的な使い方とパラメーターの触り方を説明します。

リバーブの使い方

1.リバーブトラックを作る

リバーブのプラグインは各トラックにかけることもできますが、リバーブ専用のトラックを作ってそこで一括でかけることが基本です。
こちらの方がマシーンパワーも使いませんし一括でリバーブの設定をすることができます。

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画像はLogicのミックス画面ですが、Bus1、Bus4にそれぞれPlatinumVerbとSpace designerという別のリバーブを設定しています。 このようにしておけば、リバーブをかけたいトラックが増えてもマシンパワーを消費せずにかけることができますし、Busの送りのレベルを変えれば各トラックにかかるリバーブ量も調整できます。

2.リバーブのパラメーター

スクリーンショット 2014-01-18 20.16.38リバーブを調整しようとしても 調整するパラメーターが多すぎていやになるかもしれません。 ですが、最低限のセットアップ方法を知っていれば自分の気に入る設定を見つけることができると思います。
ここでは良く触るパラメーターに限定して説明します。
名前は機種によって違いがありますがにたような表現で書かれているので雰囲気でわかるようになります。

Initial Delay イニシャルディレイはリバーブがかかり始めるまでの時間を設定します。他にはプリディレイと書かれていたりします。
Reverb Time   リバーブタイムは文字通り残響音がなくなるまでの時間です。
Room Size ルームサイズは文字通り反響をシミュレートする部屋のサイズです。文字でHallやSmall Roomなどと書かれている機種もあります。
Density  リバーブの密度を設定します。基本的に最大値でいいと思います。 チープ感を出す場合に下げることがあります。

Dry/Wet  これは Dryは元のリバーブのかかっていない音、Wetはリバーブ音です。 リバーブトラックを使ってかける場合は元の音は基本出さないのでDry 0% Wet100%にすることが多いです。